企業情報
インクルージョン&ダイバーシティ
社長メッセージ
私たちアクサ損害保険はお客さま主導の会社として、期待を上回る顧客体験とイノベーションを提供することを志しています。その志を果たすためには多様な社員の多様なアイデアを商品やサービスにフルに活かす必要があり、そのためインクルージョン&ダイバーシティの推進は私たちの経営戦略にとって欠かせない取り組みです。そして、すべての社員が属性(性別、国籍、民族、年齢、宗教、障害の有無、性に関する自認・指向・表現など)にかかわらず経験や知恵を持ち寄り、それをビジネスに活かすことができる職場文化の醸成を推進しています。私はCEOとして、社員の多様で革新的な考え方を結集し、最先端のデジタルテクノロジーでお客さまのニーズにお応えする会社をめざし、今後も当社のインクルージョン&ダイバーシティを進めることにコミットします。
代表取締役社長兼CEO 田中 勇二郎
 
      アクサ損害保険 
人権に関する基本方針
    アクサグループの人権基本方針
        アクサグループは、国際連合が定めた「世界人権宣言」を尊重しています。アクサグループの人権基本方針は、国連が提唱する「保護、尊重及び救済の枠組み」の柱の1つである「企業における人権尊重の責任」に基づいて策定しています。
        アクサグループは国連グローバル・コンパクト(企業市民として行動するための自発的な取り組みを実施する指針となる枠組み)、責任投資原則(機関投資家が環境・社会・ガバナンスに配慮し責任ある投資を行う枠組み)、持続可能な保険原則(保険業界が環境・社会・ガバナンス問題に取り組み、リスクを管理する枠組み)に署名しています。
        当社はアクサグループの方針に則り、日本の法令、文化に照らし、お客さまをはじめすべてのステークホルダーの人権を尊重します。
      
当社の人権尊重についての考え方
社員
          当社は、アクサグループの「コンプライアンス&エシックスコード」に示されている国際的な人権及び労働基準を順守します。社員はそれに反する行いがあった場合、内部通報制度を利用して報告し、解決を図ることができます。
          結社の自由:日本国憲法に基づき、また国連グローバル・コンパクトの署名企業の一員として、当社は社員の集会、結社、及び団体交渉の自由を支持します。また、建設的な労使関係を維持し、社会規範に則った対話を継続します。
          労働条件:当社は社員が安全衛生の観点からも良好な条件の下で働く権利を尊重します。当社は国の安全衛生に関する法律や規則を順守し、社員の代表に対して毎月安全衛生に関する聞き取りを行い、適切な情報と教育を提供します。勤怠に関するデータと安全衛生の取り組みに関しては年に一度グループに報告します。
        
差別の禁止
          当社は、すべての社員が尊厳と尊敬を持って遇され個人の違いが尊重される職場環境をつくるため、インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)を推進しています。当社はI&D推進の方針において過去、現在、将来の社員に対して、年齢、人種、国籍、出身、性別、性的指向、性自認、性表現、宗教、婚姻の有無、身体的および精神的障害に基づくいかなる差別も禁止します。また、当社は、お客さまに対して同様の差別をしないよう社員に求め、そのために必要な研修や啓発活動を適宜実施します。
          当社はCEOのリーダーシップの下、I&D推進計画を策定し、達成事項及び課題をグループの人事部門に報告します。
        
ハラスメントの防止
当社は、あらゆる種類のハラスメントを容認しません。社内においてハラスメント研修を適宜実施し、その防止に努めます。社員はハラスメントを受けた、または見聞きした場合には内部通報制度を利用して報告することができます。
取引上の人権尊重について
取引業務運営に関する方針
当社は、業務上直接的および間接的に人権尊重を損なう行いを未然に防ぎ、そのような事象が発生した場合はその事実解明に努めます。また、業務上の取引や当社が投資または実行するプロジェクトにおいて、当社の運営、商品、サービスに関連して人権尊重を損なう行為は、たとえ間接的であっても、洗い出し、予防し、軽減することに最大限尽力します。
プロキュアメント
当社は、人権尊重を損なう行為が認められる取引先との関わりを防ぐよう努めます。
データのプライバシー
当社は、お客さまの人権とプライバシーを尊重します。当社は保険会社の特性として、お客さまから個人情報を含む多くのデータをお預かりしています。お客さまの信頼にお応えするため、当社はお客さまの個人情報を保護することをお約束します。プライバシーに関する法令や市場のニーズに常に注意し、責任を持って変化に対応した情報保護の施策を講じます。
投資
当社は、投資において人権尊重を損なう行為の予防、軽減に努めます。責任投資原則に則って、制裁または禁輸措置をうけている国を投資対象として除外するとともに、投資対象として問題となる可能性がある分野(武器、ヤシ油、農地、森林など)への投資は明確なガイダンスを持って対応します。
人権保護に関する審査及び報告
本方針は、HRコミッティにて承認され、その整合性は同コミッティによって審査されます。本方針を逸脱するような人権侵害を認めた場合、社員は内部通報制度を利用して報告することができます。報告内容は同コミッティによって審議され、必要に応じて関係部署と連携の上、措置が講じられます。
当社の取り組み
従業員のライフステージを幅広くサポートする「We Care」プログラム
        アクサのパーパス「すべての人々のより良い未来のために。私たちはみなさんの大切なものを守ります。」を体現するため、「妊娠・出産・育児」、「看護・介護」、「DV・家族内暴力、性暴力」、「健康」の4つの領域について、従業員のライフステージの重要な局面を幅広くサポートする「We Care(ウィーケア)」プログラムを2024年に導入しました。これら4つの領域への対応内容について、妊娠・出産・育児への支援として不妊治療や流産・死産の際に取得できるプレグナンシーサポート休暇、家族の看護や介護といった場面で利用可能なファミリーケア休暇を新設。DV・家族内暴力、性暴力のサポートとして外部機関による専門的支援サービスの提供に加え、被害サポートのための特別有給休暇を導入しています。また、従業員の健康においては、心身のウェルビーイングだけではなく、社会的なウェルビーイング向上へも視点を広げ、従業員のリテラシー向上を推進する施策を通じて、ライフステージにおける課題に対応しています。
        特に心身の健康については、健康増進施策「Healthy You(ヘルシー・ユー)」を展開し、従業員の健康づくりをサポートしています。アクサ・ホールディングス・ジャパンのCEOをCHO(チーフ・ヘルス・オフィサー)として従業員の健康づくりを牽引、全管理職を「健康推進マネージャー」に任命し、心身のウェルビーイング向上を目指しています。また、従業員のヘルスリテラシーを上げ、健康維持に取り組む意識を持てるよう、ニュースレターの配信や健康ポータルサイトを通じて情報を提供しています。
        
 
      多様性を強みに変えるアクサの企業カルチャー
        従業員の行動指針として、アクサグループ共通の4つの価値「Our Value」(お客さま第一、勇気、誠実、ひとつのチーム)に基づく「Our Commitment(私たちの誓い)」を定め実践しています。特にインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の重要性については、「ビジネスの成功には多様性と協調性が不可欠であり、お互いの知性やサポート、そしてエネルギーを活かすことができてこそ、優れた意思決定や革新的なアイデア、そして持続的な成功を実現できる」と明確に定義し、経営陣をトップとするI&D推進体制を構築しています。また、企業カルチャーを形成する重要な要素として、アクサグループ共通の人事戦略「We Care and Dare for Progress」において、「Care(互いへの配慮)」と「Dare(挑戦)」を掲げ、従業員一人ひとりの異なる属性、価値観、経験等を活かして意見やアイデアを存分に発揮できるインクルーシブな職場環境の体制整備と各種施策を実行しています。
        各部門からは、アクサの企業カルチャーを部門内に浸透させる「カルチャーアンバサダー」が毎年任命され、パーパスやビジョン、バリューに基づき、戦略計画の実行を推進する役割を担います。さらに、従業員の声を経営に反映させる継続的な取組みとして、毎年複数回の従業員意識調査を実施しており、従業員の満足度を測るとともに、アクサの企業カルチャーの発展を定点観測しています。
          
 
         
        ERG(Employee Resource Group/従業員ネットワーク)
ERGとは、特定の属性を持つ従業員と、それに関心のある従業員が自発的に集まって組織するグループです。情報交換やネットワーキングにより、その属性に特有の課題をメンバー同士で共有するほか、ERGメンバー以外に向けた認知・意識向上イベント等を開催しています。会社のインクルージョン&ダイバーシティを従業員自らが推進するしくみとして勤務時間内の活動を認めるなど、会社のサポートを受けながら現在7つのERGが社内外で活動しています。2024年に開催されたERG関連のイベント数は約70件、参加した従業員の延べ人数は約2,700名におよび、インクルーシブな職場づくりに貢献しています。
インクルージョン&ダイバーシティを推進するERGのガバナンス体制
 
      女性の活躍を後押しする職場
        アクサ損害保険は、管理職層全体の女性比率の推移を注視しており、女性活躍を推進するための各種施策を実施しています。これは女性従業員のみを対象とした施策に留まらず、全管理職を対象として毎年9月にジェンダーダイバーシティに関する知見を高めるための全社アクションとして「インクルージョン・カンファレンス」を開催しており、2024年は、外部有識者を招聘して女性の活躍と日本におけるこれまでの社会背景等をテーマに基調講演を行うとともに、全管理職が女性活躍を自ら推進するためのコミットメント(実行宣言)を策定しました。また、毎年3月に「国際女性デー」を記念する全社イベントを開催しており、2025年はさまざまなキャリアを歩む従業員がパネリストとして登壇し、自分らしいキャリア形成等についてオンラインでディスカッションを行い、全国各地の従業員が参加しました。
        さらにアクサ損害保険は、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定「くるみん」、また同じく女性の活躍に関する取組みの実施状況が優良な企業として「えるぼし」の認定を受けています。このような、女性が活躍しやすい組織づくりを通して、多様な属性の人材が働きやすく、そして働きがいのあるインクルーシブな職場づくりを目指しています。
      
 
         
        性の多様性を尊重する取組み
        アクサ損害保険は、性の多様性を尊重する取組みの一環として毎年5月に「ホモフォビア、トランスフォビア、バイフォビアに反対する国際デー」を記念して、LGBTQ+インクルージョンを推進する全社イベントを開催しています。2025年は、LGBTQ+当事者とアライで構成するERG「AXA Pride Japan」が、LGBTQ+に関する社会環境の変遷とアクサジャパンの取組みを学ぶためのオンラインイベントを行い、全国各地の従業員が参加して、一人ひとりができる行動について考える機会となりました。また、東京以外の拠点での啓蒙活動にも取り組んでおり、2024年12月には長崎県主催の「性の多様性の理解啓発イベント」に協賛しました。
        新卒採用においては、応募する学生に性別の記入や顔写真の提出を求めておらず、従業員に通称名での勤務を認めているほか、就業規則における家族の定義を内縁関係やパートナーシップに基づくものに拡大しています。社内の福利厚生制度の利用にあたってパートナーシップ証明が必要な場合は、一般社団法人Famieeが発行する「パートナーシップ証明書」や、自治体が発行するパートナーシップ宣誓制度による証明書を利用することが可能です。このような社内外での活動が評価され、企業のLGBTQ+に対する取組みの指標である「PRIDE指標」において、最高位である「ゴールド」を2018年以降継続的に取得しています。
      
アクサの目指すところ:LGBTQ+コミュニティと寄り添うために|アクサ・ホールディングス・ジャパン
 
      障害の有無にかかわらず誰もが活躍できる職場
アクサ損害保険は、障害の有無にかかわらず誰もが活躍できる職場づくりを目指しています。入社後はニーズに合わせて細やかな面談を行い、社外支援機関との連携による定着・キャリア形成支援等を実施して、それぞれの強みを発揮しています。また、障害にかかわらずお互いに歩み寄れるインクルーシブな職場づくりへの貢献を目的に活動しているERGが、定期的に手話でコミュニケーションを図るイベント等を開催しています。さらに、さまざまな障害特性を持った従業員が活躍できる職場環境の実現のために、室内農園での就労スキームを導入しました。本農園で収穫した野菜は、従業員に提供するとともに、東京都港区の子ども食堂が実施するフードパントリーを通じて、支援が必要な方々にも無料で提供しています。
 
          ERG主催 手話ランチの様子
柔軟な働き方「スマートワーキング」を実践
        アクサ損害保険は、業務特性や必要性に応じて、在宅勤務・オフィス勤務・時差出勤・直行直帰といった働き方を適切に組み合わせる柔軟な働き方「スマートワーキング」を実践しており、全社共通の運用方針として、オフィス勤務を週2日以上かつ月の勤務日の半数以上とし、一定の頻度のオフィス勤務日数を確保して、オフィスでともに過ごすことでお互いからの学びを高めるとともに、イノベーションを生み出す機会として活用しています。
        各チームは、業務特性や状況に応じて最適な「チーム・アグリーメント(チームで合意した働き方)」を定め、チームに新しいメンバーがいる場合には、直接会う機会を増やし、新しいメンバーが早期に職務を本格稼働できるようサポートし、必要に応じて一定期間バディ(新しいメンバーの相談相手)の配置等を行っています。また、自分のチームだけではなく、チームを超えたメンバーとのつながりを重視しています。スマートワーキングを通してアクサは、それぞれの働き方の利点を最大限に活かし、仕事の効率化やお客さま対応の充実を図るとともに、ウェルビーイング向上を目指しています。
      
